
パリで暮らしてみたいと思う人の頭の中には、明確な理想があると思うんです。
きれいなアパルトマンを借りて、おいしいパン屋さんで朝食を楽しんで、セーヌ川にふらっと散歩へ。
実際には、パリに暮らす人が皆そんな暮らしをしていることはないのですが、もちろん中にはいます。
今こそ憧れを、本気で叶えにいきましょう!
部屋探しをはじめる前に
本気で「憧れ」を叶えるなら、1年前から準備するのがおすすめです。
パリ暮らしに憧れる人は世界中にいて、安くて素敵な部屋ほどすぐ埋まってしまいます。
素敵なアパルトマンを借りるなら、早めの準備が鍵。
遅くても半年〜1年前から物件を探しはじめましょう。
部屋探しのきほん
①家賃
パリのアパルトマンはとにかく高いです。正直いうと、ホテルの長期滞在の方が安いかもしれません。
平均家賃は€1,200〜2,000/月(15〜20万円くらい)が目安。
これは一軒家ではなくワンルーム。場所によっても多少は異なりますが、2週間で10万円くらいはみておきましょう。
日本でいうと、東京の港区(麻布とか)などの高級住宅街に部屋を借りるイメージをするとわかりやすいかもしれません。
②治安・街の雰囲気
パリがとても移民が多い街であり、区によって雰囲気が全く違います。
1~4区といった中心地に行くほど観光地となっていて、離れるほど移民の人が多い地域になります。
18〜20区はあまりパリ感を味わえないですし、治安もよくないので暮らすにはおすすめできません。
それでも観光客ばかりの中で暮らす気分を味わえない、ローカルなパリ暮らしを満喫したいという人におすすめのエリアを選んでみました。
5区 カルチエ・ラタン
学生の街といわれるカルチェ・ラタンは、観光名所もありながら、リーズナブルなカフェ、おしゃれなマーケット、本屋さんなどが揃っています。
漫画「のだめカンタービレ 巴里編」にでてくる、のだめと千秋のアパルトマンもこのエリアです。
6区 サン・ジェルマン・デ・プレ
The パリという景色にどこでも出会えるのがこの地区。
リュクサンブール公園があり、おしゃれなお店しかありません。とくにセーヌ川沿いが素敵なんです。
4箇所の中では高めですが、いま1番私が暮らしたい場所でもあります。
14区 モンパルナス
14区は治安もよく、家族連れの多い地域です。広いので、場所によってちがう雰囲気を味わえます。
モンパルナス駅付近のクレープ屋さんは日本人にも人気。
蚤の市やマーケットなど昔からのパリと最先端のパリがどちらも楽しめますよ。
16区 トロカデロ
閑静な高級住宅街や、ホテルが多い地域。
二桁の地区名の中では、一番治安的にも安心できます。
また、エッフェル塔や凱旋門など、パリらしいところにアクセスしやすいのも魅力の1つ。
日本人が比較的たくさん住んでいる区でもあります。
③部屋探しで気をつけるポイントは?
エレベーターがあるかを確認する
パリの古いアパルトマンにはエレベーターがありません。
1〜2階ならまだいいんですが、さすがに4階まで重いスーツケースを持ってのぼるのは大変!
ちなみに日本でいう1階は、パリではグランドフロア。日本でいう2階がパリの1階です。
クリーニング代は別と考える
一見安い部屋をみつけても、クリーニング代で1〜2万円かかったりします。
人気の高いパリの貸し部屋は、いろいろなサービスにかこつけて出費がかさみがちなので、合計金額で考えるのをおすすめします。
部屋までの道のりに注意
パリって意外と坂が多いんです。
駅から徒歩7分と表記されていても、部屋までの道のりが急な坂でスーツケースを持ってひぃひぃ言ったことがあります(笑)
チェックイン時間に間に合わない!なんてことにならないよう、なんとなく周りの様子をGoogole Mapなどで調べておくといいかも。
実際に部屋を探してみました
使用したWebサイト&アプリ
パリ暮らしはとても人気があるので、“貸し部屋”を運営しているWEBサイト”がたくさんあります。
日本語OKのアパルトマンレンタルが、こんなに多いのはパリくらいではないでしょうか。
英語で探せばもちろん選択肢は広がりますが、パリは建物の古い物件が多く、水道や電気系統のトラブルがないとは言い切れません。
何かあった時、すぐに連絡できるのが業者利用の良いところ。
筆者もAirbnbでトラブルになるのが心配だったので、日本語のサービスを利用しました。
今回は、日本語だけで検索・予約まで完結できる人気のWEBサイトをご紹介します。
日本語で予約できるアパルトマン一覧
以下の4サイトは、およそ1泊7,500円〜、シングル・ツインなどのお部屋を多数掲載しています。日本語対応スタッフがいるのが特徴です。
パリ生活社
物件の位置や予約状況がわかりやすく、写真や動画で室内を詳しく紹介しています。現在、全29件の物件を掲載中。
▶︎パリ生活社をみる
パリシェモア
ロフト付きのこじんまりとものから広々としたものまで、様々な雰囲気の部屋をそろえています。3泊以上からが多く、一年契約の長期レンタルにも対応しています。
現在、全25件の物件を掲載中。
ボヤージュ・アラカルト
部屋数が豊富で、短期アパートのほかにも、キッチン付きホテルなど様々な選択肢があります。
旅行代理店ですので、ツアーや学校、体験レッスンなどの申し込みが可能。
豪華なパリ暮らしを満喫したい人におすすめです。現在、全47件の物件を掲載中。
パリ DE アパート
ほぼ全ての地区に部屋があるので、暮らしたい地域が決まっている人におすすめ。現在、全9件の物件を掲載中。
これらは2019年10月時点の情報ですが、たった1年で20件近く物件が増えていました。
この4社だけでも、およそ110件の中から日本人向け短期アパートを探すことができます。
ホテル検索やアプリで探す
Booking.com
ホテル検索サイトとして有名ですが、宿泊施設タイプで『アパートメント』を選ぶと個室で滞在可能なお部屋を探すことができます。
MIX.B
日本人向けの物件やルームメイト募集を掲載している、有名な邦人向けサイト。
パリの物件のほとんどは、賃貸経営を仕事として貸し部屋している人がほとんど。
ロンドンほど、ハウスシェアや『ホリデー期間中に貸します』といった投稿は多くないです。
AirBNB
こちらも事業として貸し部屋をしている人がほとんど。
素敵なお部屋がたくさんありますが、他サイトと比べると割高です。
実際に借りた部屋の間取り図
実際にパリで借りた部屋の間取りがこんな感じ。
天井が高く、丸い部屋の中に大きなベッドがあり、とても開放感のある素敵なお部屋でした。
お風呂・キッチンが狭めですが、一人暮らしには十分です。
浴槽にカーブが付いていて、2回ほど滑って転んだのも良い思い出です(笑)
パリで暮らすときに気をつけたいこと
フランス語は率先して覚えよう
観光地では英語は問題なく通じますが、もしスーパーや近隣のお店で楽しみたいなら簡単な注文ぐらいはフランス語で覚えていきたいですね。
つたなくても、店員さんの態度が全然ちがうこともあります。
スリ・軽犯罪に注意
スリがとにかく多いパリの街。地下鉄で英語に続いて、日本語で『スリに注意してください』というアナウンスが流れているくらいです。
日本人観光客がこれまでにどれだけターゲットにされているかわかりますね(笑)
服装に気をつけよう
フランスに限らずですが、特にパリでは”服装で人を判断する”傾向があります。
例えばレストランに入るとき、デパートで買い物をするとき、おざなりの服装の人にはおざなりな対応をされます。(中にはお金を落としてくれると割り切っているスタッフもいますが)
気持ち良いサービスを受けたいときは、行く側もそれなりのマナーを守りましょう。
またいかにも観光客といった服装は、スリや押し売りの対象になりやすいので注意です。
まとめ
パリで暮らすときのポイントは、素敵な物件を早めに押さえておくこと。
人気のある物件はすぐうまってしまいますし、物件の数も限られているので、航空券より前におさえるくらいの気持ちでいきましょう。
滞在中に話を聞いた限りでも、上の階の水漏れやシャワーの温水がでなくなった等、様々なトラブルが聞こえてきました。
そしてパリの人は基本的に英語を話してくれない(こともある)ので、つたないフランス語でトラブルを訴えるのはそれは大変そう。
もちろんスリなどの軽犯罪と同じく、修理費を払わせようとする人も中にはいるので気をつけたいところです。
と、部屋探しの注意点ばかりの内容になってしまいましたが、パリはこれまで暮らした都市の中でTOP3に入る素晴らしい街でした。
「1ヶ月と言わず1〜2年暮らしてみたい」そんな風に思っています。
トラブルは極力回避して、またはトラブルも楽しんで。
さっそく、来年暮らしたい家をいまから探してみませんか。